2015年03月09日
株式会社インターフォワードシステムズ
「世界の懸け橋として自信と誇りを持ち、共に喜び感動できる会社づくりを目指す」を経営理念とし、大阪、神戸、東京、横浜、名古屋、関西空港、成田空港、羽田空港で通関業務、それに付帯する業務全般を事業としています。2014年12月、丸紅グループとなりました。
本社:〒552-0021 大阪市港区築港4丁目9番6号 タラッサビル1F
TEL:06-6577-2461
関西ウーマン同時公開!
NPO法人女性と仕事研究所は、2010年度から働きがいのある大阪の中小企業を表彰する「ハッピーキャリア企業表彰」事業に取り組んでいます。表彰企業に対する社会への認知度を上げ、社員の働きで元気な企業を創るための支援をしています。2012年度、第3回ハッピーキャリア企業賞(wiwiw賞)を受賞した株式会社インターフォワードシステムズ代表取締役社長 中本久美様と総務経理部部長 岡田悠里様にお話しを伺いました。
代表取締役 中本 久美氏へのインタビュー
「ハッピーキャリア企業賞」「きらめき企業賞」に挑戦する、女性活躍を推進するという私の強い意志は伝わったと信じております。こういう企業でありたいというビジョンやなぜ、残業削減を推進するのかが社員にはピンときていなかったので。受賞後、月1回のノー残業DAYも定着しました。私自身の意識の変化としては、ダイバーシティ経営の推進です。昨年、小学校・中学校教育関係者のセミナーに講師として参加しました。教育現場のダイバーシティ教育は進んでおり衝撃的でもあり、勉強になりました。男性でもない女性でもない性的マイノリティ(少数派)の生徒さんへの対応がテーマで、一部が先生からの現状報告、二部が私から民間企業における女性の活躍の報告でした。三部は、一部、二部の事例報告を受けて教育現場では実際どうやって対応していったらいいかディスカッションしました。男性は男性らしく、女性は女性らしくと教育を受けた私にとって、目からうろこでした。例えば、絵の具を女性の色、男性の色と選ばせないように準備するとか、家庭での役割分担もお母さんは家で家事、お父さんは外で仕事ではなく、男子生徒も家事を手伝いましょうとか。
先進事例かもしれませんが、性別の概念を取っ払った環境で教育している。小学校から男女別ではなく、男女あわせての出席簿になっているところも多くなったそうです。そういう教育を受けた子どもたちが10年後会社に入ってきます。男性社員がお客様にお茶を出すのも当たり前の社会になります。受け入れる経営者も今から意識を変え、準備する必要があります。
私の原点でもありますが、男女雇用機会均等法が施行されたのに会社が受け入れる準備ができていなかったため、結婚や出産を機に退職せざるを得ませんでした。同じ失敗を繰り返してはいけません。性的マイノリティを始め多様性のある社員たちを受け入れる準備、経営者の意識改革が必要です。
まだ、育児休業取得実績は1名ですが、復帰後の短時間勤務制度も設けております。子育て中の男性社員に対しては、特に妻が社外勤務の場合、積極的に週1回シフト勤務(8:00-17:00)を推奨しています。男性社員が保育園のお迎えに行き、たとえスーパーで買った惣菜であっても、親子で食事するということがとても大事な時間になっているという声を聞いて制度を設けてよかったなと感じております。自社の社員だけでなく、社外に勤務する妻のストレスの軽減にも役に立ちたい。できないではなく、いかにしたらできるかを経営者は考えるべきです。小さい会社だからこそできることかもしれません。社員の会社への貢献度にもつながります。
そうですね。現在、2名の女性管理職(部長、所長)がいます。さらに上を目指してもらうために、今後は経営者向けの勉強会に私と一緒に参加してもらいます。役職についていない女性に対しては、大阪市中小企業支援事業の女性管理職育成セミナーに参加させています。ダイバーシティ経営については、男女ともに人材育成が大きなテーマです。多様なバックグラウンドを持った人材を活かせるような組織作りを目指します。女性は母性を活かしたマネジメントで活躍しています。定年退職した高齢者(70歳)も経験を活かし活躍しております。4月には、障がい者を採用します。
同感です。実は、当社は丸紅グループのM&Aを受けることになりました。M&Aの話しがあったときに、かなり悩みましたが、岡田部長の「上場企業の社員さんも同じ人間ですよね。同じ人間だから私たちにできないことはない。企業文化の違いは乗り越えられますよ。頑張りましょう!」のひとことで安心してM&Aを受けることにしました。
女性は、結婚、出産等のライフイベントに応じて働き方を変えないといけない場合がありますが、そこで「働き続けることは無理」と思い込まないでほしい。相談できる上司等にはっきりと「働き続けたい」という意思表示をしてほしい。意思表示すれば、企業もせっかく育てた社員が辞めないように模索します。中小企業ならすぐに制度を変えることができます。あきらめなければ道は開けます。
総務経理部 部長 岡田 悠里さんへのインタビュー
総務経理部長です。総務経理を約6年担当しております。
国際貿易の専門学校を卒業後、貿易に関する仕事を希望していましたが実務経験がないため、就職先がなかなか見つかりませんでした。縁あって当社に採用され、前社長から一から教えてもらい今年で12年目になります。簿記3級を取得していたため、総務経理への部署異動を打診され時は、然程抵抗無く異動しました。実際、経理を担当してみると大変な事もありましたが、現場の知識があって経理を担当するほうがより適正に処理ができると感じています。
年に1度のリフレッシュ休暇(5日間)を活用しています。土日合わせると9連休なので家族で旅行を楽しんでいます。また、短時間勤務制度を利用して仕事と育児の両立をしている社員がいるので結婚しても安心して働き続けることができそうです。
昨年の12月から丸紅グループの傘下に入り、規定等も調整しておりますが、全社員に新しい企業文化を浸透させることが今の課題です。企業文化の違いを乗り越え、着実にステップアップできればと思います。
管理職に抵抗がある女性がまだまだ多い様に私は感じています。長時間労働=管理職ではなく、働き方はいろいろあります。もっと仕事に前向きになってほしいです。管理職だからこそ会社を変えられると思いますし、楽しいこともたくさんあります!
ありがとうございました。丸紅グループ、株式会社インターフォワードシステムズ様のますますのご発展を祈念しております!
(取材:2015年02月/所属・役職名等は取材時のものです)