NO.9 誰もが自分らしく、しなやかに活躍できる世の中に|特定非営利活動法人 女性と仕事研究所

SDGsでキラリ輝く大阪をつくる女性たち

NO.9 誰もが自分らしく、しなやかに活躍できる世の中に

2020年06月30日

柴崎 美帆(しばさき みほ)さん
有限責任 あずさ監査法人
大阪事務所 第一事業部(大阪サクヤヒメSDGs研究会働き方部会メンバー)

【資格】
1999年 公認会計士登録
2001年 公認内部監査人(CIA)
2007年 公認情報システム内部監査人(CISA)

【経歴】
1995年 朝日監査法人(現あずさ監査法人)入所
2004年 ビジネスアシュアランス部にてマネジャー昇格
2008年 内部統制監査支援部にてシニアマネジャー昇格
2011年 監査第一事業部にてパートナー昇格

【業務内容】
財務諸表監査、内部統制監査 15年
内部監査支援その他アドバイザリ業務 8年
(長女、次女の出産時に各1年ずつ育児休業期間あり)
2007年 WWN(Working Women’s Network)大阪を立ち上げ2010年まで代表


現在のお仕事の内容をお聞かせください。

上場会社その他10数社の監査に監査責任者として関与しています。
また、法人内では本部ダイバーシティ推進室を兼務しており、ダイバーシティ推進活動に携わっています。
多様な価値観、多様な視点を持つ人々が協働することで、変化に対応できる強い組織を実現するべくダイバーシティ推進活動を行っていますが、特に喫緊の課題として最大のマイノリティーである女性のキャリア開発・キャリア継続に注力した取組を進めています。

お仕事以外で、何か活動(趣味、地域活動など)をしていらっしゃいますか?

大阪サクヤヒメ受賞者の有志の集まりから始まったSDGs研究会の働き方部会に参加しています。
2020年6月から稼働する会員制オンライン・コミュニティサロン「サクヤサロン」の運営に携わります。
また、土日は子供の習い事の送り迎えなどで奔走していますが、自分自身の趣味として高校時代に部活動でしていたこともあり、健康維持のためにも毎週日曜日にテニススクールに通っています。

これまでの人生を振り返ってみて、困難はありましたか?また、どうやってその困難を乗り越えられましたか?

これまでの人生を振り返ってみると、その時々では困難と思っていたこと(大学受験で希望のところに入れなかったり、会計士試験も2度目の受験で合格できなかった時など)はあったかもしれませんが、後から振り返ればいずれも自分自身の人生にとって必要な経験だったと思います。仕事の面では、上司・同僚・後輩にも恵まれ、あまり困難を感じたことはありません。
ある程度鈍感であること、前向きに次のステップを考えること、どのような状況下においても人と比較するのではなく自分自身のベストをつくそうとすることで困難を乗り越えられるような気はします。

SDGsに興味をもったきっかけは?

大阪サクヤヒメSDGs研究会に参加したことがきっかけです。
ちょうどその当時、法人内の働き方改革PJのメンバーになっており、組織構成員にいかに働きがいを持って業務にあたってもらいたいかを考えていたこともあり、働き方部会に参加しました。
持続可能な世界を実現するための目標である点に特に興味を持ちました。

ご自身のお仕事や生活の中でSDGsをどのようにとらえていますか?

やはり私の仕事はSDGsの17の目標のうち「働きがいも経済成長も」に一番関連していると考えています。公認会計士法においても「国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする」と定められており、自分自身の仕事をしっかりすることで、社会インフラの一端を担うという意味において持続可能な世界を実現することに寄与できると考えています。

また法人内のダイバーシティ推進担当として、「多様な個性を持つ一人ひとりが、お互いの違いを認め、活かし合いながら、高い能力を発揮し合い、高品質なサービスの提供をもって、関与先の企業および社会に貢献していくこと」を実現するための活動もしており、これも「働きがいも経済成長も」に関連していると思います。

さらに派生的ではありますが「ジェンダー平等を実現しよう」にも仕事の中で携われているかなと思います。2007年に法人内にWWN(Working Women’s Network)大阪を立ち上げ、「①全ての女性職員に配慮した職場環境の整備と同時に、業界内外で活躍する女性トップ・プロフェッショナルの育成を目指します。②法人内カルチャーの変革を促し、各種ツールを提供することで人材の確保、組織の発展に寄与し、個人の成長をサポートします。」をミッションとして活動してきました。大阪事務所において過去5年間で出産を機に退職された女性は皆無であり、少なくとも働き続けられる環境の整備はできてきたと考えています。

個人としては、仕事で得た収入の一部を親を亡くした遺児が教育を受けられるように支援する団体へほんのわずかですが継続して寄付しており、「質の高い教育をみんなに」に少しは貢献できているかなと思います。

大阪・関西の女性がキラリ輝くために、何が必要と思いますか?

サクヤヒメをはじめとする素敵だなと思う女性の方々は、皆さん朗らかで周りの方々への感謝の念を表現されているように思います。
何か上手くいかない時には他人や周りの環境に理由を求めるのではなく、周囲に感謝しつつ、前向きに自分自身が自分らしく輝いていられるように、自ら環境を変えていくことが必要かなと思います。

さいごに、大阪・関西の女性にメッセージをお願いいたします。

大阪・関西のいいところは、東京と比較すると大きすぎず小回りがきく、かつ一定規模の人数はいるというところではないかと考えています。
その地域特性を生かして、思い立ったら実行に移してみるということがしやすいのではないでしょうか。
こんなことがしてみたい、ということがあれば、「案ずるより産むが易し」の精神でいろいろなことにチャレンジしてみて、大阪発で全国規模の取り組み、グローバルな取り組みにつなげていくことも可能なのではないかなと思っています。

ありがとうございました。

(取材:2020年06月/所属・役職名等は取材時のものです)

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