2024年09月02日
1995年伊藤忠商事入社 2004年総合商社で初の女性労働組合専従役員となる。労組時代に「聴き方」で相手の意見の出方が異なることに気付き、コーチング(現コミュニケーショントレーニング)を勉強、2009年トレーナー認定を受ける。組織の中では個人と組織の意向がマッチした先例の少ない異動を経験し現職に至る。
「関西担当役員の財界活動サポート」と「営業組織の新規事業創出支援」です。
2014年から「関西フワク会」という社内外の勉強会を主催しています。肩書や所属を外した「ただの個人」として、普段言葉にしないけど実は自分はこんなことを考えている、というようなことを語らう会です。またそれまでの人生で構築した「考え方の枠」を外して、新しい考えや自分に出会うことを会の趣旨としています。
また、15年以上瞑想を日課としており、社内でもマインドフルネス会を開催していました。(コロナ等で現在は活動休止中)
以前の所属部署で、息をする時間もないと言えるほど多忙、且つ自分としては「もうこれ以上はやれることは無い」というところまでやり切った上で、その部署では先の展望を描けない状態になっていました。ただその時にはコーチングとカウンセリングの融合版であるコミュニケーショントレーニングを専門的に学び始めていたので、視野を狭めず自分のやる気向上に繋がる行動も出来ていました。具体的には、業務には直接関係はないけど興味があるニュース等の社内勉強会や交流会を主催することでモチベーションに繋げていました。こうした行動が人脈拡大や信頼構築に繋がり、結果的にネットワークを活かしてビジネスの種まきをするという、適職/天職とも思える現在の部署への異動に繋がりました。まさに「人事を尽くして天命を待つと道は拓ける」と実感した出来事でした。
一方、仕事以外で人生最大の試練が重なり、八方塞がり・どん底の状態になったことがありました。その際には、それまで関係を築いてきた心から信頼できる友人や専門家に話を聴いて貰うなどで自分を整え、目の前のこと一つ一つに最大限冷静に対応していきました。また、朝晩に欠かさなかった瞑想も自分自身を整えることにはとても効果がありました。私たちの前には本来無数の選択肢がありますが、気持ちが八方塞がりの状態ではその選択肢が見えなくなっています。人の力もお借りしながら、己を信頼し己を整えていけば、自ずとベストと思える道や方法が見えてくると思います。
これからの世の中が必要とする価値が、例えば1000年先の地球と社会と人にとって良いものかどうか、という基準に変わっていくと思っています。これまでとは異なる視点の長さで、それを100年50年10年の手前にバックキャストさせて事業や取り組みをしなければならない。個人的には三方良しに「未来良し」を加えた四方良しを提唱していますが、そうした尺度で事業の種まきをしていきたいと思っています。
そして、日々の暮らしにおいてはこれまで以上に、地球と自分が心地好い選択をしていこうと思っています。他人の尺度ではなく、自分が本当のところはどういうことに心地好さを感じるか。私にとっては地球の心地好さが自分の心地好さに関係してくるので、現代社会とのバランスは取りつつ地球に良い選択を日々重ねていきたいと思っています。
自分の考えや想いを整理して言葉にすること、そしてそれを表現することがとても重要だと思います。人は他者と関わることで磨かれ前に進んでいけますが、その為には言葉と身体を使うしかありません。言葉にすること、表現することで思いもよらない反応もあるかもしれませんが、それも含めて自分が更に深まり輝くきっかけになると思います。
特に大阪・関西の女性は「フランクでフレンドリーで世話焼き」というたぐい稀なる特性があると思います。これはグローバルでも本当に大きな強みになるので、どういう肩書になってもその肩書の型にハマってカッコつけることなく、自分本来の持ち味や能力を活かし切ることを目指して欲しいと思います。
ありがとうございました。
(取材:2024年08月/所属・役職名等は取材時のものです)