No.32 異質で多様な知恵や営みを共鳴させて、Well-beingな社会実現を|特定非営利活動法人 女性と仕事研究所

SDGsでキラリ輝く大阪をつくる女性たち

No.32 異質で多様な知恵や営みを共鳴させて、Well-beingな社会実現を

2021年10月20日

仁尾 和世(にお かずよ)さん
株式会社電通関西支社 ソリューション・デザイン局 2025事業推進グループ プロジェクト開発部 電通TeamSDGs関西統括(大阪サクヤヒメSDGs研究会まちづくり部会メンバー)

電通TeamSDGsサイト https://www.dentsu-sdgs.com/

1988年 株式会社電通に入社
マーケティング局で消費者インサイトや衣食住遊に関する意識行動研究などを通じて、企業のマーケティング課題発見やコンセプト開発、商品開発や店舗設計等に従事
2005年より追加ミッションとして企業リスクに関するコンサルティング業務に従事し、リスク、コンプライアンス、人権などに関するレクチャーやセミナーやトレーニングなど通して、多くの業種・業界の方々とご縁をいただき、企業経営の課題解決に向けた取り組みを学ぶ機会に恵まれる
2016年にメディカル・ヘルスケア領域のビジネス拡大をミッションに東京本社ビジネスクリエイションセンタービジネス推進室専門領域プロデュース部で疾病・疾患・予防に関する企業やアカデミアとの連携ビジネスを通じて多くのヘルスケア課題とソリューションを開発する機会に恵まれる
2018年より社会課題起点でのビジネス開発およびソリューション開発に従事。電通TeamSDGs関西統括SDGsコンサルタント


現在のお仕事の内容をお聞かせください。

社会課題起点でのSDGsコンサルタント兼リスクコンサルタントとして、ビジネスソリューション開発や、リスクコンサル、共創事業に向けたプランニングなどを手掛けています。
企業や団体の方々からいただくご相談内容も部署も多岐に渡っているので、抱える課題や解決するためのソリューションや制約される条件なども異なります。
「サステナブルな社会を目指したい」を実現する一助となるように、企画提案をするだけでなく、自らも一緒に手掛ける事業共創などを通じて、より良い提案と成功体験をともに積み上げていける
ことを目指して取り組んでいます。

お仕事以外で、何か活動(趣味、地域活動など)をしていらっしゃいますか?

誘われて見に行った文楽の義太夫の世界にすっかり魅了されてしまいました。今の時代では考えられれないストーリー展開にも心を奪われてしまい、日本の古典芸能が学びたくてうずうずしています。
母の介護の片手間に義太夫の練習をすると母も元気になるので大声あげて古典の世界に踏み込もうとまだまだ入口に立ったところですが、思いっきり楽しんでます。

これまでの人生を振り返ってみて、困難はありましたか?また、どうやってその困難を乗り越えられましたか?

人生は困難の連続だったし、今もまだまだ困難の連続が続いていると思っています。
私にとって困難はとてもありがたいことで、その難しい課題を整理して解き明かしていくことはやりがいがあるし、そのたびに大切な人と出会えるきっかけになっているなと思っています。困難を乗り越えるときに必要なのは、自分とは全く違う価値観やモノサシを持っている人達の意見を聞くことでした。
多様な価値観を持った人達と共に、時には摩擦をしながら今日も困難を乗り越えています。

SDGsに興味をもったきっかけは?

社会人になったばかりの頃はバブルということもあり「メセナ活動」で文化芸術支援活動がとても多かったです。その後バブル崩壊と「環境サミット」をきっかけに企業活動が一気に「エコ」へと進みだしました。エコ包装やパッケージなどの企画や調査を通じて、環境破壊や発展途上国の多くを学ぶ機会を得て世界の現実を知り、多くの支援活動が必要だと真剣に考えるようになりました。
幸い業務を通じてCSR活動やパッケージ提案など様々な提案の機会をいただき、その思いは確たるものになったとともに、支援だけではなく世界の変革が必要だという思いにつながってきました。

ご自身のお仕事や生活の中でSDGsをどのようにとらえていますか?

今は、ど真ん中で仕事をさせていただいています。SDGs視点で仕事をするにつれて、日本の文化風習の素晴らしさをあらためて実感しています。「醤油の貸し借り」「おたがいさま」「三方よし」・・・先人たちが生活文化として受け継いできた日本らしい持続可能な考え方を今の時代にアレンジして格納していきたいと思っています。

大阪・関西の女性がキラリ輝くために、何が必要と思いますか?

キラリと輝くことにルールも正解もないと思ってます。だからこそ、「失敗」を恐れずに、自分で考えたことを実証して失敗して、自分では考えられない、異質で多様な考えや価値観を体感することによって、枠にはまることのない、唯一無二の輝きをはなつように、様々なことにどんどんチャレンジして欲しいと思います。

さいごに、大阪・関西の女性にメッセージをお願いいたします。

世界は大きな変革の扉を開けました。いま必要なのは、しなやかで変化に柔軟に対応できる女性の力です。
変化を押し付けるのではなく、変化を導く共感力は、これからの社会に必要な能力だと思います。
皆さんの力が、これからの社会には必要不可欠です。みなさんと一緒に、新しい大阪・関西の魅力を世界に発信していきましょう。

ありがとうございました。

(取材:2021年10月/所属・役職名等は取材時のものです)

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