SDGsでキラリ輝く大阪をつくる女性たち

No.13 情けは人のためならず

2020年08月01日

善本 かほり(よしもと かおり)さん
有限会社arec 代表取締役(大阪サクヤヒメSDGs研究会働き方部会メンバー)

【職歴】
1990年オリックス株式会社 地域限定型総合職入社、営業部及び鑑定部に配属。
1992年株式会社中央不動産鑑定所 一般事務職として入社、勤務と並行して資格取得し、不動産鑑定業務に従事。
2003年有限会社arecを独立起業。
2017年公益社団法人大阪府不動産鑑定士協会 理事(副会長)
【資格】
1996年不動産鑑定士登録


現在のお仕事の内容をお聞かせください。

企業勤務を経て不動産鑑定業として起業、「情けは人のためならず」を社是とし、実践して行政・司法機関、民間から信頼を得て、17年間会社経営を行っています。
また、AIが普及する近未来において、資産の価値を簡便に把握できるアプリの開発を他社と提携して開発しています。

お仕事以外で、何か活動(趣味、地域活動など)をしていらっしゃいますか?

趣味はゴルフと海外旅行(一人旅)です。暮らすように旅をすると、様々なまちと文化、そして人に接することができます。そこで得た体験も知見として仕事に活かせるようになってきました。
社会活動としては、大阪サクヤヒメ受賞者有志が個人的に活動するSDGs研究会のうち、働き方改革を推進する働き方部会に所属しています。SDGs目標8「働きがいも経済成長も」の達成に向け、まずは周囲の働く女性が自らの働き方を発見、働き続けることを目標に活動しています。

これまでの人生を振り返ってみて、困難はありましたか?また、どうやってその困難を乗り越えられましたか?

サラリーマン時代には金融機関の不良債権処理のため、大量の不動産鑑定評価案件をこなさなければならない時期がありました。有資格者は男性4人、女性1人。男性同僚と仕事の割当量は全く同じか、むしろ遠方の現場は私が担当していました。体力気力勝負だったと思います。しかし、当時から今に至っても上司や同僚には感謝の気持ちしかありません。会社や上司からの男女差別は全くなかったですし、同僚ともお互いによく相談し合って案件をすすめていました。
会社の経営者となってから多少の苦労はありましたが、サラリーマン時代の経験、周囲の同じような立場の方々や諸先輩方に相談し、助言を取り入れることで解決してきました。「情けは人のためならず(人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる)」は本当にそのとおりだと思います。

SDGsに興味をもったきっかけは?

まちづくりにおいては「サスティナブルシティ」などの言葉が以前からありました。少子高齢化が進むことにより、過疎化するまちをどうしていくのか。この問題を解決するには何か一つを行えばいいということではないが、何を行えばいいのか、と考える時にSDGsが一つのヒントだと思いました。

ご自身のお仕事や生活の中でSDGsをどのようにとらえていますか?

SDGsの捉え方は様々ですが、私はSDGsNo.8 働き方の実現には人的価値を最大化することがキーワードと思っています。
仕事では、「ゼネラリストを育てる傾向にある自治体職員とまちづくりに関わる中で、よりよいまちづくりにむけて共に考え、経済的もソフト面も共に成長していく」ことを心がけています。
生活では、自分自身の仕事に集中するため、家事の一部を特定の企業を通さずにアウトソーシングしています。契約書の作成から実施内容まで、ハウスキーパーの方と話し合いながらすすめています。それぞれの得意分野を活かせる環境を整え、ハウスキーパーの方にとっても働きがい(技術・経済の両面)のある仕事の実現を目指しています。

大阪・関西の女性がキラリ輝くために、何が必要と思いますか?

他人へのおもてなしと思いやりの気持ちがまずあって、それを実践することが大切だと思います。そして、それが経済的自立にも繋がれば最高!

さいごに、大阪・関西の女性にメッセージをお願いいたします。

過去は覆すことはできないし、天災など自分の力ではどうしようもないことも沢山ありますが、常に前を向いて少しずつでも進みましょう。

ありがとうございました。

(取材:2020年07月/所属・役職名等は取材時のものです)

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